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恋のはじまり
それからの恵子は、かなり「ハシャイ」でいた。そんな恵子の姿を圭介は今まで見たことがなかった。その嬉しそうは言動を見て、付き合いたいというのが本気だったのだろうと納得した。そして、そんな恵子をとてもかわいいと思い、付き合いを承知してよかったと思った。
フリーフローの時間は既に過ぎており、追加でオーダーしていたのだが、さらにオーダーしようとした恵子を押しとどめて、「さあ、そろそろ帰ろうと言った。」時間は、21時をかなり過ぎていた。
「はい」恵子は素直に応じたが、精算を部屋付けにしたら、絡んできた。しまったと思ったが遅かった。
「何故、部屋取ってるの? 誰か来るの?」誰も来ない、気分転換に部屋を取ったのだと言っても、聞かなかった。
「じゃあ、チェックに行く。チェックしたら帰るから」
絡むなんて、かなり酔わせてしまったのか、マズイな、と圭介は思った。大宮まで、無事に帰られれば良いが。寝てしまったら、折り返して横浜へ行くかも知れない。
Barを出ると、「ちょっとお手洗い」と言って、トイレの方へ向かった。その足取りは、結構しっかりしている。よく目にする酔っ払いとは全く違い、そんなに深く酔っているようには思えなかった。
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