342人が本棚に入れています
本棚に追加
§13
自分の身体はこんなに感じやすかっただろうか、と、さっきから雅巳は戸惑いっぱなしだ。
紘暉の触れ方は丁寧だが必ずしも技巧的ではない。もっと刺激的で濃厚な愛戯も過去に雅巳は経験してきた。それなのに、紘暉が自分に触れていると思うだけで、経験の浅かった二十代前半の頃よりも素直に身体が反応してしまう。
「雅巳さんって、どうしてこんなに、全身どこもかしこも綺麗なのかな」
ベッドの上に仰向けに押し倒した雅巳の裸身を紘暉がつくづくと見つめる。そのうっとりしたような声に、頬が上気する。
「……恥ずかしいこと、言うな」
「だって本当だもん」
膝頭を掴まれ、脚を大きく割られた。
「あ……!」
「こんなところまで、綺麗なんだ」
雅巳の薄い茂みは、先ほど放ったばかりのものにまだ濡れている。紘暉の指がそこを丁寧に梳いて、粘液を拭い取っていく。
「そんな、こと、しなくて……」
阻もうとした雅巳の手をかわした紘暉の指が、道を踏み分けていくように下へと向かう。
「ここも、見せて」
濡れた指先が会陰をなぞる。敏感な感覚器が一斉に悲鳴を上げ、雅巳は喉を大きくのけぞらせた。
「ひっ、やぁ……」
最初のコメントを投稿しよう!