アメリの憂鬱

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二 待ちきれないメリンダは、肩から下げた鞄を抱いて扉の前で地団駄を踏んでいました。 「ああアメリ美しい朝ね夕方から雨だってラジオは言ってたけどあたしは信じてないわ今日は何をする?あたしは缶詰めを切らしたの朝のパンのためにストーブで炊く缶詰めよ。買いに行くのよ付いてくる?」 「ええ、メリンダ。ぜひ」 アメリは優しく答えました。パパへの気持ちを心に秘めたまま。 行くと決まればすぐにメリンダは辛うじて走らないで、庭木の枝もすれすれに角を曲がり、十歩に一度はずり落ちる眼鏡をかけ直しながら三つ編みを左右別々に揺らして進んでいきました。 「お昼前に行くのそうしないとチェルシーおばさんは豆を研ぎはじめるから。おじさんがいない日でもチェルシーおばさんは豆を研ぐわおじさんが帰ってきてから毎日食べるお豆のパンを切らさないために研ぎ溜めしてるのよ知ってる?豆を研ぎはじめたら長いわいつまでも終わらない!長いと困るの何でだかわかる?」 「待っていられないから?」 「ご名答」 メリンダは一瞬立ち止まって振り返り、眼鏡を輝かせて笑いました。 「あたしは待ちきれないの」     
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