俺の職場の輝く天使

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「報連相がなってないな」 「うふふ。申し訳ございません」  西園は生クリームたっぷりのケーキにフォークを入れた。そして大きめの一切れを口に運び、更に笑顔を深くする。 「美味しい! 近藤さんもいかがですか?」 「怒られそうだから良い」 「どういう意味ですか、んもう! 後から欲しいって言ったってあげないんだから」  俺は苦笑し、コーヒーを一口飲む。西園はまたケーキに戻った。 「ふふふ。このクリーム美味しい」  怒ったり、笑ったり、くるくると表情が変わる。 「なあ、西園……」  フォークに乗せたケーキを前にぱっくりと口を開けていた西園は、そのケーキを見せつけるようにして口角を持ち上げる。 「あげませんよ」 (誰もくれなんて言ってないが……)
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