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二時間程補習を受け、帰宅の途に。
この二時間でもしんどく、昇降口に向かう途中何度も止めてしまいたくなった。
変わりたい。でも逃げたい。相反する感情が頭の中でぶつかる。
こんな自分、大嫌い……伸ばしっぱなしでボサボサの髪が更に覆い被さるくらい項垂れた。
すると、足元に片手で掴めそうな大きさの白くて丸いものが転がっているのを見つけた。
グラウンドに繋がる中庭。今いる場所はそこに出れる渡り廊下。
ここに入り込んでもおかしくはないよな……何だか気になって拾い上げる。
よくよく見ると白いものの正体はボール。
野球部のか……いや、野球のボールは確かもう少し小さかった気がする。
似たようなスポーツとかあったっけ。考えを廻らせながらしばらく見つめていると。
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