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なんでなんですか!私は何も悪いことはしてないのに!いや、悪いことはしていますが、どうしてか、私にはそれが悪いことだとは思われないのです。どうしてか……。わかりませんが……。はあ……。はあ……。
とにかく、私の話を聴いてください! 酷いんですよ! 私の話を聴いて下さい! 聞くんじゃない! 聴くんですよ? 分かりましたか? わかって下さい!
う、う……。
……あの日、私は女子寮に出掛けていました。私は男です。まあ、男だからといって女子寮に行ってはいけないという法律もないので、何も声高に言う必要はないのですが、まあ私は男ですということが言いたいだけなのです。それは意味ないです。そんなに。
それで、私は女子寮に出掛けていました。そこはこの近辺ではとても高級な、お嬢様と言われるような方達が住まい、日々運動に、勉学に励む、それはもう花園のような、美しい場所なのですが……。……私はそこに潜入しました。
しかし、酷いのです。私が潜入して、せっかく入手した下着が、既に男の手によって汚されていたのです! ああ、率直に言いすぎました。それはとにかく、酷いのです! 酷い後悔だったのですよ!
……私は、新鮮ピチピチのただの下着が目的で、わざわざ女子寮に潜入したというのに、あんまりだ!
……それは、一目見て分かりました。嗅がずとも。分かりますとも。私くらいになると。嗅がずとも。悲しみに濡れた私の目が、そのピンクの下着を凝然と見ながら、ワナワナと震えている様が、あなたに想像できますか? できないでしょう!
それくらい、私は震えていたのです。心も、体も。う、う……。
下着は、命です。私にとって。しかしそれは、あの日の女子寮の下着でなければなりませんでした。もっと言うなら、その日の女子寮のたまたま私が入った部屋の女子の下着でなければいけませんでした!
……わかりますか? この意味が……。
わかるはずない! わかるはずがないのです! 無理だ! 無理だ! あんたには! あなた達には!
あの日の女子寮にはもう、戻れないのですよ……。あの日のあのタイミングで出会った初めての下着が、どうして男に汚されていなければならないのか! わからないんですよ……。
わかりますか! 私の気持ちが! うう、すーはー、すーはー……。……ぷはっ。
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