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「嘘っマジで?!」
跳ね起きてそういったら、ぺちん、と顔を覆うようにトバにはたかれた。
「狸寝入り」
「ちげえし! 気持ちく寝てたら、トバが!」
そうだろうなといいながら、トバがふふふと笑う。
どういうことだと追求したいのに、トバがオレの頬をもみもみともみはじめるから、オレが文句をいっても何をいってるのかわからなくなる。
「トバ」
サファテが助け舟を出してくれた。
「うるせえよ。俺はお前にも思うところがあるって言ってんだろうが。……アリューヒ」
「うん」
トバはオレの名前を呼ぼうとして、いつも正しくない発音になる。
オレのホントの名前は、トバには難しいらしい。
サファテにとっても難しいらしいから、こっちの人には発音しにくい名前なんだろう。
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