トバの腕の中

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ギャー! なんてことを! なんてことを聞くんだあんたは! なあ、普通聞くか?! 答えるか?! あんた保護者だろ?! オレの保護者だろ?! そんな、しょ、しょ、処女とかっ 抱きしめられたままトバの背中をベチベチと叩いたら、わかったわかったと笑って解放された。 すっげムカつく! 何それ! 腹立つんですけどっ 「サファテ」 「はい」 「大事にするのもいいが、いい加減腹くくってくれや。お前がへたれてっから、こいつが不安がる」 「それは……」 「俺はそろそろ動きてえんだ」 トバが拾ってくれたから、オレはトバと一緒にいる。 もしもトバが旅に出るといったら、サファテのことを思って迷うけど、一緒についていくだろう。 「こいつに庇護欲掻き立てられてかわいいと思っているのは、お前だけじゃねえんだよ、サファテ?」 「知ってる」 「俺はお前を認めている。お前がこいつを大事にしているのを、ありがたいとも思う。こいつに目をつけてるやつらは、俺やお前に牽制されて、こいつに無体はしないだろ。だけど、それだけじゃねえか」 顔だけ笑ってるトバ。 怖いよ? 目が笑ってないよ? そのトバに射竦められて、サファテが椅子の上で固まった。 「そろそろ、男みせてくれや」
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