10人が本棚に入れています
本棚に追加
僕は27歳の独身男で、自動車メーカーに勤務している。
会社での僕の担当は自動車の自動ブレーキシステムの設計開発で、机の上での作業が多く僕はとても助かっている。
なぜなら僕は小学生の頃に交通事故に遭って、その後遺症で下半身を自由に動かすことができないため、車いすでの生活をしているからだ。
僕が交通事故に遭ったのは、朝小学校に登校しているときに酒に酔ったままで運転している車が、後方から僕のところに突っ込んできたからだ。
車の運転手は、朝まで酒を飲んでいたようで、泥酔状態だったようだ。
僕は救急車で病院に搬送され、一時はとても危険な状態に陥ったようだが、病院の医師と看護師の賢明な処置で、何とか一命をとりとめたようだ。
けれども、脊髄を損傷した僕は下半身不随となり、リハビリにも励んだけれど、元通り自由に歩けるようにはならなかった。
僕が自動車メーカーに就職したのは、安全な自動車を作って、僕のような交通事故で苦しむ人を少しでも減らしたいという思いからだ。
会社に就職して5年が経ち、仕事にも慣れてきて、僕は自分の考え方や思いを自動車の設計開発に活かすことができるようになってきた。
最初のコメントを投稿しよう!