その15{夜の森}

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「や、やめとこうよ…なんかヤバイって! そもそも…なんで昔の西洋服着てるの…?!」 「なんだよ、ビビんなって! …ほら、この森の丘に風化した墓地があんだ シャリーフ家の金持ちが眠ってんだ 彼女はきっとその末裔だろ」 「…そ、そうなのかなぁ…」 あとはタイミング… 「まあ、見とけよ おい…あんた、気分でも悪いのか?」 ワタシは白骨化してない方の顔を向ける 「き、綺麗だわ…」 「か、可愛いじゃん…」 ワサワサッ… シンが木の上から飛び降りようとしてたけど 子供達が止めてくれた… 男女のカップルが振り向いて木を見上げる 「カァー…!カァー…!」 「ニャオーン!」    ガサガサガサ…! 「な、なんだ…烏と猫か…」 「はぁ…びっくりしたぁ…」 再びこちらに向き直る二人 「あんた…立てるか?」 ワタシは微笑を浮かべて 油断して懐中電灯の光を下ろしてる 二人に体全体を向けた 「お、おい!マジかよ!」 「キャアアアッ!」 再び懐中電灯の光を顔に当てられて ワタシは両手を前に出して顔を隠した! 如月ヴィオラ (死人) 「ま、マブシイ…!」 はやく、懐中電灯を下ろシテヨ! 「うお!腕も白骨化してる!」 「いいから、はやく逃げよう!」 懐中電灯の光が揺れてるワ…
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