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「ガウっ(小さいのー)」
「ガウガウっ!(遊ぼー!)」
「ガウっ、ガウガウっ!(母様から離れてー!)」
「ガウ~(小さいのってば~)」
そう、この4匹の狼こそ俺と同じ日に産まれた兄弟である、らしい。
さっき母上に教えてもらった。
そして何を隠そう、先ほど俺をさんざん舐めたり噛んだりしていたのがこの4匹だ。
ただショタ神が言っていたように、俺が転生したのは神獣である。人間に呆れて森に移り住んだという。
だから俺にも兄弟にも、母上にも名前は無いらしい。
兄弟が多いと見分けつかないんじゃないかと思ったが、それも大丈夫らしい。
神獣は個体によって魔力がそれぞれ違うらしいから、魔力で見分けを付けているらしい。
それで、俺が不本意ながら小さいのと呼ばれているのは文字通り、兄弟の中で一番小さいからだ。不本意だが。
大事なことなので二回言った。
なんでだか俺は兄弟の中でもとびきり小さい。
目測で言うなら兄弟たちは多少の差はあれど皆、1m位はある。
それなのに俺は、俺はっ!
まあ、前にも言ったが犬っぽい。
それすなわち子犬サイズ。数学で言うと20cmぐらい。
つまり兄弟たちの半分以下しかないわけで。
流石に小さすぎない!?ねえ!?
なんなのこの理不尽!!
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