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小さいのが何故こんなに小さく生まれてきたのか、魔人領に行けばわかるかもしれない。
警戒心の強い四の子を初めとした子どもたちに警戒されて落ち込んでるあいつのためにもなるしな。
まだ子どもたちは小さいから、もう少し大きくなってからの方がいいだろうか?
……いや、早い方がいいか。
魔人領に入るためには人の形を取らないとだな。
この姿では話すことが出来ないから。
私たちの種族間では通じるのだが、いかんせん、ほかの種族との会話が成り立たなくてな。
「わふぅ……」
「……(ふふ)」
眠ったまますりすりと私にすり寄る小さいのが愛らしく、その小さく柔らかな体を少し引き寄せて舐めてやると、また幸せそうに笑ったような気がした。
この子は、この子達は私がしっかり守らないと。
せめて、魔人領に着くまでは。
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