山中の道

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隆行は周辺と見回し、歴史知識と重ねつつ、 「二辺塚城…でしょうか?」 などと確認を入れつつ入城した。 そして、畳敷きの広間に通されると、 「まぁまぁ、楽にしてくだされ。」 宗運が足を投げ出して腰を降ろした。 「確かに、ここは二辺塚城ですじゃ。しっかし、軍聖殿は誠に良く存じておりますのぅ。」 「…噂に聞いた事がございまして…。」 「はっはっは!嘘じゃな!是非、その嘘の噂とやらと伺いたいが、まぁ、此度はここまでとしておこうかの!」 相変わらず、隆行の考えを即座に見抜く眼力は健在なようである。
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