17659人が本棚に入れています
本棚に追加
「はっはっは。当家はこのワシが相を読み違えたならば、たちどころに没落するであろう。信じられぬであろうが…事実じゃ。」
宗運の眼に力がこもっている。
あまりにも非現実な話であるが、本気で言っているのであろう。
「まぁ、これは自慢じゃが、拙者は人の相を違えた事がありませぬ。大きな事を成す人物は、やはり相応の相を備えており、逆もまた然り。」
「左様ですか。」
「あ…じゃがの、失礼な事を申しますぞ。失礼な事を申しても宜しいか？！」
「はい。」
「実は…これまでに一人のみ相と実績の合わぬ御方がおり申した。」
「…。」
最初のコメントを投稿しよう！