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「どうでしょう?」
半兵衛は機嫌良さそうに微笑む。
「しかし、形ないモノのみで望みを叶える事は不可能です。世の中には、様々な事を想像出来ない方もいらっしゃいますので。」
「左様じゃな。眼で見える軍勢も必要じゃ。」
「その軍勢はどういった方々に致しましょう?」
その問いを受けた隆行は縁側から庭に降りて座り込んだ。
指で地面に2枚の羽根を書いている。
違い鷹の羽の文様である。
それを見た半兵衛も縁側を降りると、地面に指で炎と山のイラストを描いた。
隆行の描いた文様は家紋の事であるが、違い鷹の羽の家紋は様々な家で存在する。
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