擬態の外交

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そして、始まるのは質問攻めである。 大友家も監視をつけているなどと堂々とは言えないため、 「隆行様の御身の安全のため、我らも護衛を…。」 などと言葉を飾ってはいるが、要は、どこで何をしていたのか。を知りたいのである。 「足が棒になる程に、彼方此方を歩き周り、様々な人々に御挨拶させて頂いていた。」 半兵衛の助言により、当たり障り無い隆行の回答には、阿蘇家を従属させた事は一切入っていなかった。 「少々疲れた故、休んだ後に再度回って参る。」 隆行は早々に大友家の武士との謁見を終え、多くの受け答えを半兵衛に託した。
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