擬態の外交

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特に変顔は、隙あらば実施していたため、隆行は返答に窮し、途中からは半兵衛が受け答えしている事が多くなる程であった。 そのような様子であったため、隆行の頭には全く会談の内容が入ってこない。 大友家に怪しまれないようにする事で精魂使い果たしたといった様子であった。 そのため、会談の終わりに 「では、参りましょう。」 と、宗運から言われた時には、 (え?何処へ?) と思った程である。 隆行がそのような状態であったため、 「はい。参りましょう。すぐに支度させて頂きます故、しばらくお待ち下さいませ。」 半兵衛が気を利かした対応をして、隆行を別室に誘う。
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