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四 夕凪
「長風呂だったね~」
ナミが笑いながら言った。
二人が風呂から出て来るのを待ち構えていたかのように、廊下で立っていた。
まさか風呂の中でのやり取りが聞こえていたわけではないだろうが、龍也と尚は顔を見合わせて赤くなる。
「ご飯ね、食堂でみんなで食べるんだよ。もう、できてるから。婆ちゃんも待ってる」
「じゃあ、着替えを片付けたら行くよ」
「あ、雨に濡れた服ねえ、乾燥機に掛けられるのがあったら、廊下の先のランドリーに持っていくと良いよ~」
「サンキュ」
パタパタとスリッパの音をさせて立ち去るナミを見送り、二人はランドリーに向かった。
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