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デッド ライン dead line
「あぁ、そうか。お前、したことないだろ。」
情報の中でしか聞くことの無かったフレーズが、
突然頭の上から降ってきた。
どうして、そうなる?
「ふっ。」
そいつは、何だか楽しそうに一瞬笑うと、
「ではキスもこれが初めてか。」
「っ。」
近かったその瞳が、更に近付いて、
焦点が合わなくなる瞬間。
唇に、
柔らかい、
何かが触れた。
それがもっと押し付けられて、
「っ。」
少し開いた唇が、僕の下唇を優しく挟む。
「ふぁっ」
、
身体の内側からゾクゾクと、
知らない感覚に思考が痺れた。
これ、感じる…ってこと?
クチビルって、こんなに感じるところだったんだ。
初体験の早い奴は小学生って聞いた。
マジか。
いいな。そいつら。
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