『蒼銀の恋』

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目の前の女を見る。 青みがかった瞳がじっと俺を見ていた。 「俺にどうしろと?」 「遼太郎が連れて帰ればいいだろ。わかってるだろうが、この子には手は出すなよ」 「出すかよ、まだガキだろう?っていうか、こいつ人間じゃないだろう?」 「たぶんな」 瞳の奥で青い光が瞬いている。 「チッ、わかったよ。だが預かるのはしばらくの間だけだ。奏に話して早くこいつの身元を探しだして引き渡す」 厄介事なんて冗談じゃねぇ。 俺は好きなように生きてく。 仲間とツルんで楽しけりゃそれでいい。 女には不自由してねぇ、抱きたい時には口説き文句ひとつでどんな女だって抱ける。 「奏に会いたい。話つけてくれるか?」 「待ってな。返事は明日する。とりあえず今日はまだ寝てろ。傷は浅いが動けば縫ったところが開く」 「わかった」 おとなしくベッドの背もたれにもたれる。 少し離れたところにはカーテンに隠れきれずに佇む娘、歳は16、17歳だろうか。
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