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「ねぇねぇ、葵。
聞いてよ~!
彼がねっ、少し太った?って私に言うのよ!
失礼だと思わない?!」
この人、私の友達。
宮前 典子。
「ねぇってばぁ!
聞いてる?」
「はいはい聞いてますよ。」
だから何なんだ?
って言いたくなっちゃう。
はぁ…
「それでね、彼がねっ」
延々続くのか?
典子の話は長くて、結局は最後、おのろけ。
なんだかなぁ…
適当に相づちをうつ私。
「でね、かわいいって…」
ほらねっ。
「彼氏の居ない葵には、わかんないよね。」
「ふん
ほっとけ!」
いつも、この調子。
典子は社交的で、男受けするプロポーション…
私が思ってる事は内緒。
とっかえひっかえ彼氏が替わる。
私なんて彼氏が出来た事が無いっていうのに…
それでも、なんか憎めないんだよね。
私だって付き合ってないけど好きな人ぐらい居るのです。
典子にも内緒…
だって特別な場所でしか会えないから。
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