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午後10時。
眠気が一気に襲ってくる魔の時間。
もう少しテレビを観ていたいけど結局、眠気に負けてしまう私。
生あくびをしながら自分の部屋に行った。
夢は頻繁に見るほどではないけど、この日から私は夢見る少女になった。
あれ?
ここ、どこだっけ…
あっ!
おばあちゃんの家だ。
隣に小さな公園が有るから間違いない。
小さい頃、おばあちゃんん家に良く行った。
でも、おばあちゃんが居なくなって両親も、お墓参りしか行かなくなった。
忘れていた景色が…今……何故?
そこには三才の私…
公園って言っても私だけの公園。
だって、私の為に作ってくれたから。
おじいちゃん手作りのかわいい公園。
『葵…』
へっ?
誰?
三才の私を遠くで見ながら、声の主を探した。
でも、誰も居なくて…
『葵……葵……』
又だ。
男の人の声、でも…おじいちゃんじゃない。
聞き覚えが…無い。
「葵…」
あれ?今度は女の人?
「葵!早く起きなさい。
本当、良く寝る子なんだから。
寝る子は育つって言うけど、葵には当てはまらないわね。あはは!」
お母さん…なんか酷くない?
もう、朝なんだ…
なんか寝た気がしない?
そう思っているとベリッと布団を剥がされた。
起きるから…
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