夜中の電話BOX

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その男性は こちらを恨めしそうに見つめながら 電話ボックスへ ゆっくりと歩きだした 男は怖くなり 目を閉じていると 近づいてくる足音だけが 聞こえてくる その足音がドアの前で止まると 今度は苦しそうな息遣いが聞こえ 「嫌だ、嫌だ! 俺はそんな姿になんかなりたくない!!」 男がそう叫ぶと ドアの向こうで金属が衝突する音と鈍い衝突音が聞こえた それはいつか聞いた 人身事故の時の音だった 男がゆっくりと目を開けると 男性の姿は消えていた 帰り道 男はポケットからスマホを手に取りだした そして 閲覧履歴を 全て消したのだった
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