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1.7時40分 東京駅20番ホーム
それは、秋の声がかすかに聞こえるけど、まだまだ蒸し暑い土曜日のこと。
朝の新幹線ホームは、これから旅行しようとす
る人たちで賑わっている。
ホームでは、白いボディに銀と青のラインが光る新幹線「はくたか553号」7時52分金沢行きが発車を待っていた。
その新幹線の前で、私の同級生だった、美菜子が仲間の見送りを受けている。文学少女の面影を残しながらも、ロングヘアーが良く似合い、二重まぶたがチャーミング。
私、夏乃とは比べものにならない美人だ。
「元気でね!」
「ありがと!」
私も彼女と型通りのあいさつを交わした。大学2年、突然の中退に驚いてきいてみると、彼女は急に家業を継ぐことになってしまったとのことだった。
私は文芸サークルに所属している。しかし入学当初から入っていたわけではない。
サークルに入ることになった人物、武史が階段を上がってきた。
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