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そんないつもと変わらない私達の時間だった…。
「健人…彼女とかいないの?」
ファミレスについて、ホットコーヒーを飲んでいた彼に聞いてみた。
「ぶっ…な、なに急に聞いてくるんだよ。」
「へえ、慌てるところ見るとフフッいるんだ…いるよね。」
私はいつからだったか、健人が好きだった。
でも、こんなふうに過ごせるだけで良かったから悟られないようにしていた。
所詮…彼にとって私は妹のような、存在だろうと思っていたから。
「…いない。」
「え?」
私はどんな顔をしていたんだろう…
健人はフッと笑顔を見せてくれるといつものように。
「男が趣味なの…とか、考えてるんじゃないだろうな?違うからな。」
そうやって私が何を考えてるか、
私の口調を真似て言って私をいつも笑顔にしてくれていた。
互いの両親の喧嘩が絶えないことを、口にしない代わりに…。
「違うの?」
「実は…って、違うわ、」
「ノリ突っ込み…ウケる。」
「いつも俺は誰といる?考えればわかるだろ?そんなにお前は馬鹿じゃないだろ?」
健人が…私を?
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