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「ば、馬鹿って。」
「へ?あっ…ごめん。」
きっと、健人も私と同じようにこの時間が壊れることを望んでない。
「うん。ちゃんとわかってる、健人もわかってくれてるんだよね?」
私があなたを好きだってことも…。
「…。」
フッ、健人はいつもそう…肝心な話になると、何も言ってくれない。
それは私が幼いからってわかってる。
だから…私は。
「勉強教えてくれるって事だけど?」
「え?ああ…うん、もちろん。」
そして健人はホッとした顔を見せる。
「なんだと思ったの?
高校教師目指してる人に勉強教えてもらわない人いないと思うけど?」
「アハハッ…あ、うん。」
だけど…私たちのこんな時間がずっとなんて続くことはなかった。
どれくらいの時間が過ぎた頃だったかな…。
「うん…ムズイ、これ本当に出る?」
「え?な?そろそろ帰らないか…。」
ふと目にやった時計は、午前2時をさそうとしていた。
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