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「おっちゃん」は、うんうんと頷きながら言った。
「それ、もしかして、パチンコの時の実体験から来てません?」
柳瀬君が、「おっちゃん」の言葉にそう突っ込んだ。
「おっと、もうこんな時間だ。兄ちゃん達もがんばりなよ」
図星だったのか、「おっちゃん」がそう言って、財布をポケットから出す。
「と、そうだった」
そうして何を思ったか、ホット缶コーヒーの売り場に行くと、二つ缶コーヒーを取って、レジの台の上に置く。
俺は、煙草と一緒にそれを会計した。
「ほれ、兄ちゃん達一本ずつな」
「おっちゃん」は会計を済ませると、一本ずつ俺と柳瀬君に缶コーヒーを渡してくれた。
「えっ?」
「餞別がわりじゃ安いもんだけどさ、もらってくれ。兄ちゃん達、本当にありがとうな」
「ありがとうございました」
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