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「陽菜、誰?」
どうしたらいいのかわからず瞳を泳がせていると、隣からちょっぴり不機嫌な声が耳に届いてきた。
「あ、えっと……陵から。家にあたしの荷物があるらしくて……」
もう別れているし、俊ちゃんだってあたしがちゃんと俊ちゃんのことを好きだってことをわかっているから変な誤解はされないんだろうけれど、無意識に声が小さくなる。
「……」
「俊ちゃん?」
だけど、ちょっぴりムスッとしているのは確かで。
でも少し間をおいてから俊ちゃんが口を開いた。
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