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浩也は歩き始めた。
「あ、あの…。」
美月はどうしたものか迷った末に浩也の
後をついて行った。
浩也は二階の自室の鍵を開けると美月を
招じ入れた。
「どうぞ。」
「…はい。」
浩也は脱いだジャケットを寝室に投げ入れ、
ネクタイを緩めるとリビングに座った。
美月は悪戯が見つかった子どものように
身を縮めていた。
坂本、と浩也が言いかけると美月は正座
して頭を下げた。
「ご、ごめんなさい。私、西島さんが海外
出張中、この部屋の管理を任されていて。
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