La Vie en Rose 3

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一度忘れ物をして鍵がなくて困ったことが あったんです。それで、部長に黙って 合鍵を作りました。…すみません。」 「なんで今日も来た?」 「一週間以上掃除していなかったので、 気になって。すみませんでした。帰ります。」 美月は立ち上がった。 「待てよ、雨が降って来た。」 「傘を持ってますから、大丈夫です。」 にわかに広がった黒い雲からもの凄い 勢いで大粒の雨が落ちて来た。バケツを ひっくり返したような雨だ。 「これじゃ傘があっても役に立たないよ。 ずぶ濡れで電車に乗るつもり?」
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