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私には女子会に呼びたくなるほどの男友達が居る。
秦野大河(はたのたいが)。
大河と私はとても気が合う。
とにかく彼は、ピュアで優しくて、そして少し女々しい。
「茜(あかね)はさ、物事を深く考えすぎなんだよ」
私が相談事をすると、大河は私によくそう言った。
「大河が考えなさすぎなの」
私がそう言うと、大河は「怒らないでよ」だったり、「俺バカだから。茜は頭が良いんだよ」だったり、結局何かしら私の機嫌を取ろうとする。
パッと見たら、当たり前だけど、大河はきちんと男の子だ。
身長は170センチ程だろうか。
細身で黒髪の短髪、細い眉と、一重の愛想の無い目。
こんがり焼けた肌にぴったり合った、白のシャツをよく着ている。
私が大河を友達以上に見れないと思ったのは、大河がガツガツしてないからだ。
控えめ・・・・・・いや、それ以上に自分に自信が無いのか、彼はとにかく奥手だ。
浮いた話も無い、私を女扱いしてくれるわけでもない、だけどやたら気はあって、気付いたら、頻繁に会うようになっていた。
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