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【3羽のひな鳥】
雷雨が 叩き付けてくる
黒い雨曇拡がる 庭で
私の手の中 震えるモノは
生まれたてのトリのヒナ
産毛も生えないその身体
だけど 思いがけず熱い体温
存在しないはずの土管に
そっと 私はヒナを置く
そこで目が覚め 慌てて庭へ
雨は止み そこらに水が滴り落ちる
そこには大量の手紙の山
そのそばには あの土管
近づいてみると 微かな鳴き声
そっと封筒を開けてみる
そこには 2羽のひな鳥が
羽毛の生えない羽根をバタバタ
震わせながら はいってた
そっと 手に乗せ 土管を見ると
さっきの一羽が笑ってた
そこに そっと2羽を乗せると
誰もいなかった後ろから
老婆がにやりと笑って聞いた
『なにしてるんだい?』
「ひなが 凍えてたから助けたの」
そこで 私は目が覚めた。
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