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爺さんも再びヘルメットを被り、ヨシヒコの背中を押して出入口に立たせ、自身もその隣に立った。
要するに、二人で立てこもり容疑者になろうと言うのであろう。
「おい爺さん!」
「なんじゃ!」
「望みとやらは本当に聞いてくれんだろうな!?」
とりあえず力を貸すんだ、対価がないと報われない。
「もちろんじゃ!そんなに心配なら先に書け!!」
爺さんは懐からメモ帳を取り出してヨシヒコに渡した。
「今かよ!...何でもいいんだな!?」
「あぁ、何でも!」
「絶対に叶えるんだよな!?」
「あぁ!全く疑り深いやつじゃのう!!」
今渡されても...と多少の混乱を感じながらも、ヨシヒコは今思いつく限りで一番の願いを書き入れた。
「ほらよ!」
「なんじゃい!こんなもんか!」
「悪かったな!」
その時、先ほどの女性たちが警官と共に現れた。
「お巡りさん!このコンビニです!!」
「なんと間の悪い!娘っ子たちが戻ってきよった!!」
何としても絶対に誰も中に入れるな!と念を押されて、どうにでもなれとヨシヒコはオモチャのピストルを構えた。
「こっちへ来るなぁーーーーー!!!!」
「君たち!銃を下ろしなさい!!」
「なんてこと!!店員もグルだったのね!」
「あ?」
走りよる警察官たちの後ろにキラリと光るものが見えた。
「え?」
流れ星?
にしては大きい。
それはどんどん近付いて来るように見える。
「よし!もう十分じゃ!!あんたも早うそのバックを持って逃げろー!!!!」
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