3:魔王との最悪のキス

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まずった、ピンポイントの殺気じゃなく教室全体に広がってしまった、 顔面蒼白な者、ズボンが濡れているもの、完全に失神している者が居た。 「お前は私の物だ!」 「まだ言うか!私は私の物だ誰の物でもないわ!糞!ま・・・野郎!」 魔王と言いかけて言い直すところが、あくまで冷静だな、と自分で思う 「呪術が解けても、その埋め込まれた呪石がある限り、何処に居てもお前の居場所がわかる、お前は私の物だ!」 「あんた馬鹿!?石?取ってしまえばいい・・・・」 「癒着している、切り取らないと取れないぞ」 私は舌を出して、風魔法でかまいたちを起こすすると呪石の部分が切れて、魔王の元に血しぶきとともに石付きの舌の欠片が飛んでいった」 「キャー!」「うわぁー」 クラスメイトの悲鳴が響いた ハンカチで口を押さえたが、血が止まらない、ハンカチが真っ赤に染まっていく さすがの魔王も顔面蒼白だ 私は西田(保険委員)に目配せをした、西田は呆然としていたが、気を取り直して付いてきてくれた だらだらと血が落ちる、 「渡辺、なんて無茶を、先生に言えば無茶しなくても取ってもらえたんじゃないか?」 私は、西田を見た・・・忘れてた・・・ 私の落ち込み具合に、失念していたことを察してくれたようで、壁にもたれかかっている私の背中をぽんぽんと叩いてくれた。 「急ごう、止血しなくちゃ」 そう言って少しふらついてきた私を支えて保健室まで連れてきてくれた。 先生に部分麻酔を掛けられ、舌を縫い合わせる手術をしてもらった。 実はヒール(治癒魔法)は使えるのだが、私以外使えるものが居ないのだ、確かにまだ転移者の中に魔導師は見ていない、で表立ってヒールが使えないのである、縫合が終わったら、少しずつかけていこうと思う、でも・・・・いってぇ・・・・
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