418人が本棚に入れています
本棚に追加
/155ページ
最初の生は地球の普通の女子高生だった。
ちょっと厨二病を患ったどこにでもいる平凡な女の子で特に将来の夢も無く、日々淡々と過ごしていた。
こちらに突っ込んできたのは信号無視の車だった。
隣に居た小学生を思わず突き飛ばした。
それを受け止めるおじさんが見え、ほっとしたのも束の間。
鈍い痛みが全身を襲い何も見えなくなった。
1回目の転生は最悪だった。
目が覚めた時、冷たい床に転がっていた。
そこに冷たい水がかけられて、怒号が聞こえる。
起きようとしたら、ごふっと口から血が出る。
戦闘奴隷の訓練場、6歳になっていた私は蹴飛ばされ、殴られ、訓練されていた。
名前もつけてもらえなかった。
7(なな)が呼び名、攫(さら)って来た子供の番号。
言われるままに、人を殺した。
何人殺しただろうか?もう心は壊れていたと思う。
13の時、国の諜報員により闇ギルドは解体された。
私を拾ってくれたのは公爵家だった。
戦闘メイドとして公爵家に放たれる刺客を、やはり殺した。
16歳の時、内乱が起こり王弟である公爵家が軍に攻撃され、その時私も殺された。
本当に最悪で血塗られた短い人生だった。
最初のコメントを投稿しよう!