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体を洗い、綺麗な生成りのピンクのワンピースを着せてもらい。
天にももぼる気持ちだった。
夕方、公爵様がやってきた、襲撃の時の貴族の壮年の男性だった
檻を開けて中に入って来る公爵
「私は、レオン・クレハドール公爵、今日からおぬしの父だ」
「え?」
そう言ううと、私を抱きしめてくれた、いい匂いがして大きな体に包まれるのが心地いい。
そして美しい顔の男性に抱きしめられてどきどきしていた。
ピンクの布の下から出ている手足は、うっ血痕や傷跡が見える、
それを、悲しそうに見て
「もう、死など考えなくていい」
そう言って頭をなでてくれた
せきを切ったように涙があふれる、声が出る
わんわんと泣いた
それからはうそのような幸せな環境だった。
沢山本を読んだ、美味しいものを食べた、次第に体も標準になってきてうっ血や傷跡もずいぶんと消えて綺麗になっていった。
「そんなつもりで引き取ったのではないのに」
と屋敷の護衛もするようになって、そう言ってくる公爵
「レオン様、もう私も16です、おひざで食事はもうやめたほうがいいのでは?」
「嫌なのか?」
しょぼんとする公爵、16歳になる大人である女性を、壮年の恋人でもない男性が膝抱っこで食事するのは、おかしいと思うのだが、本当はとても嬉しがってる私だった
「嫌ではないですけど・・・世間的に・・・」
「嫌じゃないのならいいじゃないか、可愛い”なな”」
そう、親子ほど年の離れた公爵様を私は愛していた。
私は子供を産めないし、夜の営みも出来ない、女性の臓器を摘出したからだ、
毒に犯され、酷い感染症を起こしていて、取るしかなかった、胃も半分無い、
生きるために、女とふくよかな体は諦めた、それでも栄養が行き届いた食事で成長して、全くの別人になっていた。
「どうした?」
「幸せ・・・」
公爵の胸に顔をうずめて言った
ぎゅっと抱きしめてくれる公爵
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