4:前世の遺恨 "なな"

15/16

418人が本棚に入れています
本棚に追加
/155ページ
屋敷が騒然となった 「クーデターです!」 そう家人が言うと皆、戦闘態勢に入る 数年前から懸念されていた、一向に経済が良くならない、それは誰のせいなのか? 国からの会社設立の助成金を横取りしたり、勝手に影で税を上げたり、少しでも利益を上げる店を横やりしたり、いろいろやらかしている、貴族達である、 平民出身が多い軍隊、が発起するのは必然だったと思う、 王弟である公爵は王の次に狙われる、それを皆わかっていたから。 逃げようと言った、でも逃げないと言う公爵、 自分は逃げないのに、私には逃げろと言う矛盾 全員死を覚悟した 「”なな”すまない、もう命の危険は無いと言ったのに」 「レオン様に助けていただいた命、愛しいあなたとなら何処までも」 軍隊がなだれ込んでくる、しかしただやられてばかりでは無い、精精抗ってやろうと皆で言っていた 軍隊も無傷では無いが、多勢に無勢、公爵家執務室で、フルプレートの軍人と対峙していた 公爵は私を後ろにかばう様ににらみつけていた。 切りかかる兵士、剣の音のみが部屋に鳴り響く、ズシャ鈍い音がして公爵の腕から血しぶきが飛び散る、と私のお腹に刺さる剣、 ぐふぉ!口から血を噴出す 「”なな”!」 公爵が叫んだ、と同時にフルプレートの兵士の剣が公爵に刺さる 「”なな”?」 私は最後の気力でその兵士に殺気を放った 「まさか・・・”なな”?・・・そんな・・・探していた・・・探していたのに」 兵士がかぶとを脱ぐ、そこには憎っくき男の顔があった 「てめぇ!私の幸せを夢を全て奪いやがって、愛しい人も奪いやがって!恨んでやる!恨んでやる!ゆるさねぇ!   ゼット!  」 そういい放って私は死んだ・・・
/155ページ

最初のコメントを投稿しよう!

418人が本棚に入れています
本棚に追加