第2章 以心伝心

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「おい、奥田。なんで立ったんだ?座りなさい」 と、国語の先生が生徒を静かにたしなめた。 それなのに、奴といったらマネキン人形のように動かないまま硬直している。 (なんなのよ?あれ。どうしちゃったの?どっか悪いの?) 私は気になって、仕方なく平蔵を見ると。 平蔵は顔を赤くしてやっと座ったところだった。 耳まで赤い。 隣の雨宮が「あ!」と言って、平蔵の顔を指さした。 「血が!」 「高校生が鼻血を出しただけで授業が崩壊か?落ち着いて座りなさい」
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