第3章 神様のいたずら

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第3章 神様のいたずら

私は教科書をしっかりと持つと、黒板に向かって周囲に気を巡らせた。 誰もが先生の朗読をだるそうに聞いているだけで、平蔵の声を聞いて反応する者は一人もいない。 再び頭の中で声がした。 【なんなんだはこっちの台詞だ。 なんで、あんなにあいつ俺のこと嫌ってるんだ?】 私が振り向くと、案の定奴もこちらをしっかりと見ている。 (覚えてないの?) 私は心の中でつぶやくと、平蔵の両目がカッと見開いたのを見た。 あいつもかなり驚いている様子だ。 【な…なんだと?】
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