第3章 神様のいたずら

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【幼稚園の時、七夕の願い事に書いたんだけど。それも毎年】 なにを? 【潤ちゃんとおしゃべりができますように】 私はバレーボールを顔面キャッチした。 動くところで動けなかったせいだ。 激痛が鼻っ面に走り、抑えた手には鮮血が付いた。 「潤!だいじょうぶ?」 「どうしたの?考え事?」 クラスメートたちが駆け寄ってくる。 私は先程の平蔵と同じように、誰かが作ってくれたハナセンを鼻の穴に突っ込んだ。 【どうした?】 屋外で授業中の平蔵の声が頭の中に響く。
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