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(これは私の記憶じゃない)
それから、また場面が変わった。
今度はバス停で待っている私の後ろ姿が映し出されていた。
距離を詰めることができず、しばらく見ているだけで時間が過ぎた。
バスが来るのが見えたとき、幼い私はよろけて尻餅をついて転んだ。
咄嗟に近付こうとしたが、すぐにママが駆け寄ってきて立ち上がらせた。
ママの首に抱き着いた私はこちらに気付いて、じっと見たかと思うと
プイっと怒った顔をしてそっぽを見た。
【ああぁぁ】と、また幼い頃の平蔵のため息が聞こえた。
どんどん場面が展開していく。
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