第1章 クラスメイト

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そんな彼と私が最初に出会ったのは、幼稚園の時だった。 幼稚園バスの送迎で、バス亭仲間となったのがくされ縁の始まりで、 あいつは私を見て開口一番に「おいブス」と言い放ったのだ。 もちろん返事ひとつしてやらないと固く心に決めてから、 私は何度話しかけられようとも、 ことごとくあいつの存在を無視し続けてやった。 あれが5歳頃なら、 かれこれ12年間もの間、私は一度もあいつとは口を効いていない。 だがしかし。 口は効いていないが、不覚にも何度か目は合っている。 あいつはいつも目立つ行動をして、目立つ格好をして、目立つ物言いをして、 憎たらしい程周囲を自分に釘づけにする天才なのだ。 あんな俺様な奴でも、あいつを気に入っている輩は多く、 常に数人の友人に囲まれてふざけたことばかりやっている。 迷惑な男だと 私は常にあいつの存在を思い知らされることが、大変憎々しかった。
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