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第2章 以心伝心
「今、なんて言った?」
「バカたれって、言っただろ。お前」
頭が真っ白になった。
「バカたれなんて言ってない!」
と、私は意地になって否定したが、
「いや、言ったよ。聞こえたんだよ。この耳ではっきり聞いたから」
と平蔵は引き下がろうとしない。
私は廊下で向き合っていること事態が気に入らず、踵を返して背中を向けてやった。
「言いがかりはよしてよね。私からあんたに話しかけたことなんて、今まであった?」
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