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涙目の瀬戸。
首筋には、今俺がつけた痕。
十分、そそられる。
「は・・・あ、たち・・・ばなぁ・・・」
「忘れるな。お前は、俺のだ」
「・・・っ!」
そう言った瞬間、瀬戸にキッと睨まれた。
「・・・やけに反抗的だな。涙目で睨まれても―」
「んあっ」
「・・・エロい気分になるだけ、なんだけど」
服の上から、瀬戸の胸を触る。
キュッと摘むと、甘い声が上がった。
「あ、あ、だめ、橘、だ・・・め」
「だめだっていうことをしたいんだよ。お仕置きだからな」
「・・・っ、橘の・・・バカ!」
「え?」
いきなり怒鳴られて、上を見上げる。
瀬戸の顔がくしゃくしゃになっていた。
今にも涙がこぼれそうだ。
「・・・瀬戸?」
「俺がお前のものだっていうなら、お前はどうなんだよ」
「・・・・・・何言って―」
「さっき買ったアレは、学祭のときの子と使うんじゃないのか!」
さっき買った、アレ?
ああ、アレは・・・
「んなわけないだろ」
「じゃあ別の女の子か?」
「・・・瀬戸」
「ふ、う・・・っ」
耐えていた涙が、零れ落ちる。
正直、驚いていた。
ちょっとした嫉妬心で買ったものが、
こんなにも瀬戸を悩ませていたなんて・・・
そういえば学祭のときも、
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