そこは私鉄の駅…のハズ

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 つまり紀子の上半身だけが電車から出ている状態だった。 「お姉さん、早く降りなよ」 「分かってるけど、足が……」  そうこうしている間にドアが閉まった。 「大丈夫よ、ドアはまた開くわ」  ところがドアは開かず、そのまま電車は走り出した。 「えー! どうしてー? 電車を止めてー!」  少年は、ニッコリ笑って手をはなした。 「きゃ――!」  電車はトンネルの中へと入っていった。
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