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歩いても歩いても全く民家が見当たらなかったのに狼さんはグングン山を降っていって、俺を咥えたまま平地に出た。
そして遠くを見るとかなり大きな門がある。
どうやらそこが目的地らしい。
段々人が住む場所へ移動してきているので
狼が攻撃されないか心配になってきた。
狼といえば童話で出てくる悪いイメージが強い(そしてすぐやられるイメージもあるそれは全国共通であるはず)からだ。
人がいたら危ないよ
そう言ってあげたいが口を開けた瞬間に舌を噛みそうな為あえなく断念。
しかし裏側から入るようで安心した。
もしかしたら狼さんは飼われているのかもしれない。
それから10分もしないうちに裏側に到着。
裏にも門があり門番が駆けつけてきた。
あ、お辞儀して誘導してる…って、ちょっと待って。なんか話してるけどわかんねぇ…これはあれか? 言葉わからない感じ? しかも? 聞いたことない発音だけどもしかしてアフリカですか?
それとも身投げした時に地面貫通してブラジルまで行ったとか!?ブラジルこんにちはしちゃう??
そんな空想を考え顔を青くしている間にもどんどん建物の内部へ運ばれていく。
はっ
と気がついた時に は湯気の漂う浴場らしき場所まで運ばれお湯の中に落とされた。
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