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その後俺はふやけるおててを見ながらジェスチャーで
「体を洗いたいんですが、」
的なことを伝えると
「Itxaron une batez ... Hemen ... Hemen zegoen, erabili.」
と言いながらタオルより少し硬い布と灰色の固形物を渡してきた。
布は体を擦ったり水滴を拭くのに使えということだろうが
固形物の使い方がわからずとりあえず普通の固形石鹸のように使ってみる。
すると普通に泡がでた。
どうやらただの固形石鹸だったようだ(笑
その後は何故か今まで着ていた制服ではなくディウブと似たような(でもシンプルめの)服を渡され着方がわからずモタモタしていると失笑しながら手伝ってくれた。
その時尻に視線を感じて貞操の危機を感じたのは余談である。
「そういえば、狼くんはどこに行ったんだろう…」
ここまで良くして貰っているからこそ思う疑問であるとはつゆ知らず、
章はここまで連れてきてもらった金目の黒狼の安否が気になって仕方なかった。
佐々木さんをモフるように撫で回したかったぜ…
と俯いていると
「Zer da okerra?」
と俺の頭を撫でながら顔を覗き込んできたイケメン。
あ、ディウブならオオカミさんの行方も分かるんじゃね…?
「わんだっけ、がおーだっけ…」
そもそも耳とか口とか手とかどうジェスチャーすればいいんだ…?
考えている間も俺の顔をガン見しているイケメン。視線が痛いぜ…
ちら
と見ると視線が合ってしまったので自分を指した後に最初にいた山の方を指し、次に下を指してディウブを見ながら狼ぽいジェスチャーをして
「がおー」
と言ってみた。
い、いや、どうすればいいか分からなかったんだよだからお願いだからそんな豆鉄砲食らったような顔しないで…
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