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アーキルさんと食堂から俺が使っている部屋まで移動する。
「あぁ、あきら。前に話されていた料理のことですが、申請が通りましたので昼食後宮内食堂に行きましょう。」
「ありがとうございます。楽しみにしています。」
おお!? 出来ないと思ってたから嬉しい。なに作ろうかな。お昼終わった後ならお菓子が無難かな?きっと夕食の仕込みもしないといけないはずだからあまり時間をかけたくないし……
考え込んでいると横から「ふふ、」と声が聞こえてきた。
「ずいぶんと楽しそうに考えていますね。目がキラキラしていますよ。」
そう言いながら微笑まれる。
「え、そうですか?何を作ろうか考えていました。」
面倒なのは作りたくないからプリンとかが楽なんだけど、卵と牛乳って使ってもいいのかな?
「あの、アルゼーブのお菓子で使う材料で、お金少ないものはありますか?」
「それでしたら家庭でよく食べられている甘パンの材料がいいですね。小麦の粉末とふくらし粉、卵、油、きび砂糖で出来ていますので、お手軽にできるんです。トッピングでフルーツをのせる家庭もあるそうです。」
蒸しパンみたいなやつかな?
それも食べてみたいな~
「ただ、甘パンは労働者階級の方々の食べ物ですから、食べてみたいのであれば私が作りますね」
「え、アーキルさん、料理が出来るのですか?」
「私は貴族ではないので幼児期から料理をしていました。なので、労働者階級の方が食べている料理は大体作れますよ。」
「アーキルさんは家事ができないと思っていました。」
なんか聞かない方がいいワードが出てきた気がするので笑って違う方の話をしよう。うん。
アーキルさん意外だったけど親近感わいたかも。
きっとすごい勉強したんだな。だから俺にも厳しいんだな。納得納得。
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