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そんな中、頼子の先輩社員にあたる清美が静かな声で呟いた。
「でも、それ本当か確かめられないかしらね」
「あー出た! 清美先輩の何でも白黒決着つけたがる癖!」
「清美ちゃん、ホーント真面目だよね!」
周囲からそうヤジられ、清美は照れ隠しに口元をほころばせた。
「だって、気になるじゃない」
「頼子、話を盛ってるだけですって」
「あら。頼ちゃんはそんな子じゃないわよ」
「あー清美先輩! 大好き!」
頼子は酔いに任せてそのまま清美に抱きつく。子犬をあやすようにその頭を軽く叩いた清美だったが、まだぶつぶつと呟き続けている。
「確かめる方法……何かないかしら……」
そんな声を聞きながら、頼子はそのまま酔いの中に意識をとばしていった。
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