プロローグ

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ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか。 来る者を惑わす複雑怪奇にして無限の迷宮。うろつく凶悪なモンスター達。 そこに挑まんとする、命知らずの冒険者達。求めるは富、名声、金……はたまた、異性や異種族との出会い。 大いなる野望や夢を胸に、彼ら彼女らは『神』の加護を受け、迷宮……『ダンジョン』の奥へ奥へ突き進む。 ……そして今。 一人の男が、ダンジョンへ現れる。 その者、光に生きるものならず。 影に生まれ。影に潜み。 人も知らず、世も知らず。 影となりて悪を討つ。 駆け抜けること、黒き疾風の如く。 彼の名を、遠い極東の言語でこう呼んだという。 ――【忍者】、と。 「だんじょん? ……なんだそれは」 これは、ダンジョンに挑む冒険者と神、そこに現れし風の如き戦士・忍者の織り成す物語である。
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